印象を決定づける重要なポイント、前髪。
そんな前髪がチリチリになってしまって気に入る髪型を作れない方へ。
現役美容師さんに直し方とヘアケアについて解説してもらいました。
チリチリになってしまう3つの原因と、解決方法をご紹介します。
なぜ前髪がチリチリになってしまうの?3つの原因
前髪がチリチリになってしまう原因には、主に以下の3つが挙げられます。
- ダメージの蓄積
- くせ毛などのもともとの髪質
- 加齢による髪質変化
前髪がチリチリする原因について、ひとつずつ解説します。
ダメージの蓄積
前髪がチリチリしてしまう原因の1つ目は、髪へのダメージです。
縮毛矯正やパーマ、ストパー(ストレートパーマ)、ヘアカラー(ブリーチや白髪染めも含まれます)、へアイロンを繰り返すと、髪には大きなダメージが蓄積します。
その結果、前髪をはじめ、全体の髪の毛や毛先がチリチリになってしまうことに。
薬液を使用する、熱処理をするといった美容室の施術には髪のダメージはつきもの。
特に、同じ箇所にそのような施術を繰り返している場合には髪のダメージが蓄積しやすいため、髪のタンパク質が壊れてしまうことも。
髪の表面のキューティクルも傷んでしまい、髪内部の水分や栄養が流出しやすい状態に。
傷ついた髪の毛は、乾燥してパサパサ、強いうねりが出ることもあります。
ダメージを受けた髪の毛は本来の形状を保つことが難しく、チリチリとした見た目に変化することも。
美容室での施術だけでなく、毎日のアイロンやコテの使用による熱や、間違ったホームケア(例えばタオルで髪を乾燥させるときにゴシゴシと強い力を入れると摩擦によって傷みます)で蓄積することもあるので注意しましょう。
生まれつきの髪質「くせ毛」が原因で前髪がチリチリに
前髪がチリチリしてしまう原因の2つ目は、くせ毛の髪質によるもの。
生まれつき、先天性の髪質が原因で、前髪がチリチリしてしまうという場合も。
剛毛などの太く硬い髪や、くせ毛のひとつである縮毛などの髪は、直毛と比較すると髪内部のタンパク質が不均等。
湿気を過度に取り込んで膨らみ、結果的にチリチリとした手触りや見た目に。
そのほか、髪の毛全体がチリチリする方だけでなく、前髪の一部分だけがチリチリになる方も。
生まれつきのくせ毛がうねってチリチリになるのは、髪の毛穴や毛根の形状が部分的に歪んで楕円形になっていることが原因です(直毛の場合、まん丸な円形)。
加齢による髪質変化も原因のひとつ
前髪がチリチリしてしまう原因の3つ目、それは加齢による髪質変化=エイジング毛です。
前髪の内側や一部分だけがチリチリする場合、加齢による髪質変化が原因である可能性があります。
女性は年齢を重ねることでエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量が変化します。
30代後半から40代にかけて減少しはじめ、結果として髪のハリやコシが失われることになります。
髪の毛は細く弱くなってしまい、うねりが出て後天的なくせ毛になる方もいらっしゃいます。
また、頭皮のたるみにより毛穴の形状が変わってしまい、くせ毛が出てくることも。
部分的に髪の毛がチリチリしていると、思わず抜いてしまいたくなりますが、決して抜かないようにしましょう。
髪の毛を抜く時には頭皮・毛穴に大きなストレスがかかります。
それによって毛穴が傷つくと、さらにチリチリした髪の毛が生えやすくなってしまうこともあるので、注意しましょう。
前髪がチリチリになったときの直し方
髪のうねりや広がりが気になりはじめると、縮毛矯正という手段を考えますよね。
縮毛矯正は、前髪だけに部分的に施術することも可能です。
縮毛矯正の相場はヘアカット込みで1万円前後、前髪などの部分的な縮毛矯正なら髪全体に縮毛矯正をかけるよりお値段もお安く設定している美容室も多く、お手軽にはじめられます。
しかし、前髪は短く、新しくチリチリやうねりのある髪が伸びてくると、とても気になりやすい部位であるため、頻繁に縮毛矯正をかけなければならなくなることも。
髪の毛は基本的に月に1cmほど伸びると言われており、前髪が1cm伸びれば、かなり気になる方も多いのではないでしょうか。
毎月サロンに通って縮毛矯正をすると時間やお金もかかりますし、髪へのダメージも心配ですよね。
また、前髪だけに縮毛矯正をかけると程よいボリューム感が失われ、前髪だけストレートすぎて不自然になってしまうこともあります。
これらの点を踏まえ、前髪のチリチリを直すなら縮毛矯正よりも以下、美容師がおすすめする3つの方法で改善しましょう。
- カットで馴染ませる
- ストレートアイロン+ヘアオイルでスタイリング
- 毛髪補修成分でヘアケアする
それぞれの方法を詳しく解説します。
部分的に前髪がチリチリになっている場合はカットで馴染ませる
前髪が部分的にチリチリする場合、くせ毛と他の髪をカットで馴染ませることも可能です。
特に、前髪の内側だけがチリチリする、うねってしまう方には効果的。
前髪をめくったら短い毛や生え際だけがチリチリしてしまう場合、全体のくせ毛ではなく、部分的なチリチリ限定であれば調整カットが有効な場合もあります。
もし裏側のくせ毛が気になる場合は、少し短くカットして上から髪の毛を被せる方法もありますよ。
とはいえ、外側が重くて内側をスカスカにした前髪は、まとまりが悪くなることも。
加齢が原因で前髪のボリュームが失われるとシースルーバングのように薄くなってしまう方もいらっしゃいます。
チリチリ前髪を調整カットで馴染ませる方法は、毛量の多い方、または髪質が太く硬めの方におすすめの対処法です。
アイロンとヘアオイルを使ってスタイリングをする
ストレートアイロンを使ったスタイリングは、前髪チリチリの対処法として有効であることは間違いありません。
しかし、すでにお話ししたように、ヘアアイロンは熱ダメージにより前髪チリチリの原因になりえるため注意が必要です。
ストレートアイロンで前髪のチリチリをスタイリングする場合には、使い方に注意しましょう。
アイロンの設定温度は140~150度程度に。
髪の毛の9割はタンパク質(ケラチン)で出来ており、150度の高温になると熱変性を起こしてしまいます。
180度など、超高温で毎日のように使っていると髪がチリチリに傷んでしまいます。
スタイリング前にはヘアオイルを使って一度ドライヤーでブローした後、ヘアアイロンをすると髪の髪の絡まりや摩擦がなくなりストレートヘアを作りやすくなります。
アイロン後もヘアオイルを馴染ませれば、艶とまとまりがでて、一日中ストレートヘアを維持しやすくなります。
おうちで酸熱トリートメントを使うのもおすすめ
3,800円(税込)〜
生れつきのくせ毛の場合、カットでチリチリの前髪を根本的に「直す」ことはできず、あくまでも一時的な対処法のひとつに過ぎません。
髪の毛はケラチンで出来ており、一度傷んでしまいチリチリ毛になってしまうと自然に治すことは不可能です。
だからこそ、サロンケアが大切ですが、頻繁に美容室に通うのは大変ですよね。
そんなときはおうちでできる酸熱トリートメントがおすすめ。
髪の毛内部からダメージを補修し、髪の毛表面を凹凸の少ない滑らかな状態にしてくれます。
ヘアマスクタイプなのでお風呂の中で使えます。
髪を乾かした後、ヘアアイロンをするとサロン級のストレートヘアが手に入りますよ。
前髪がチリチリになって悩んでいる方へのアドバイス
チリチリ前髪になる原因と対策について美容師さんに解説してもらいました。
チリチリ前髪になる原因は以下の3つ。
- ダメージの蓄積
- くせ毛などのもともとの髪質
- 加齢による髪質変化
そして、チリチリ前髪の対処は
- カットで馴染ませる
- ストレートアイロン+ヘアオイルでスタイリング
- おうちで酸熱トリートメント「ストレートヘアマスク」を使う。
チリチリの前髪は、髪に必要な栄養や水分が抜け落ちてしまっていることも多いです。
そんな髪の状態に合わせたヘアケアを取り入れましょう。
アラフォー(気持ちは永遠の35歳)のはるか。くせ毛LOVEのwebライター。髪の毛に関する情報発信が専門。