くせ毛といっても、実はさまざまなタイプがあることをご存知ですか?
波状毛(はじょうもう)、捻転毛(ねんてんもう)、縮毛(しゅくもう)、連珠毛(れんじゅもう)など。
「何それ?ちょっと難しくてよくわからない。」と思った方も多いでしょう。
しかし、自分のくせ毛タイプを把握できていないと、間違った髪の扱いでくせ毛を悪化させる恐れもあるので要注意です。
そこで今回は、あなたのくせ毛を簡単に診断する方法を伝授!
さらに、診断結果をもとにした「タイプ別おすすめの髪型」「正しいヘアケア法」を徹底解説します。
くせ毛診断3つの手順

何かいい方法はないですか?

いますぐ、自宅で簡単にできる「くせ毛診断方法」をお教えします。
1.髪の毛一本を選び、根元付近で切る
ランダムに髪の毛1本を選んで、根本付近から切ります。
新生毛(新しく生えてきた髪)よりも、ある程度の長さがある髪を選びましょう。
また、表面ではなく内側の髪を選ぶのもポイントです。
抜いてしまうと毛根にダメージを与えてしまうので、カットするようにしてくださいね。
※切らなくても診断できるように、下でわかりやすい写真を載せますので「切るのはちょっとな・・・」という方も安心して続きをご覧くださいね。
2.白い紙の上に置く
切った髪の毛を、白い紙の上に置きます。
A4のコピー用紙などでOKです!
触り心地をチェックしてみよう!
いかがでしょうか?
「ボコボコ」「ジリジリ」した触り心地の場合、捻転網(ねんてんもう)または、連珠毛(れんじゅもう)の可能性があります。
または、髪の傷みが原因でもこういった手触りになることもありますが、根本付近からボコボコしている場合には「くせ毛」と考えてよいでしょう。
3.以下の画像を見ながらチェック

あなたのくせ毛は、どのような形をしていますか?
波がうつように「うねっている髪」は波状毛(はじょうもう)に分類されます。
捻転毛(ねんてんもう)の場合には、髪の毛自体がねじれているのが大きな特徴。
さらに、チリチリとした縮れ毛はその名の通り「縮毛」です。
また、デコボコがいくつも連なっているような髪は、連珠毛(れんじゅもう)と呼ばれます。

どんな髪型が合うのかな?

くせ毛4つの特徴とタイプ別おすすめの髪型
繰り返しになりますが、くせ毛は以下の4種類に分類されます。
- 波状毛(はじょうもう)
- 捻転毛(ねんてんもう)
- 縮毛(しゅくもう)
- 連珠毛(れんじゅもう)
ここでは、それぞれの特徴とタイプ別おすすめの髪型をご紹介します。
「自分のくせ毛を活かしてイメチェンしようかな?」と思ったあなた。
ぜひ参考にしてくださいね!
1.波状毛(はじょうもう)特徴
波状毛(はじょうもう)は、うねり・ウェーブ形状が特徴です。
主に、遺伝要素や毛穴の詰まり、生活習慣などが影響して生じるといわれています。
日本人に一番多い「くせ毛」が、この波状毛。
また、湿気に弱い特徴もあり、梅雨時や雨の日などに「アホ毛」として目立つのは、この波状毛であることが多いです。
波状毛のおすすめの髪型
「雨の日には、アホ毛が目立ってまとまりが悪くなる」
「どんなに一生懸命セットしても、すぐにボサボサに見えるのがイヤ」
このようなお悩みありませんか?
そんな波状毛さんにおすすめの髪型を、長さ別にご紹介します。
ショート・ショートボブ
波状毛タイプのくせ毛さんの場合、短くカットしてあげるとくせ毛がほとんど目立たなくなるケースも少なくありません。
だからこそ、ショートやショートボブはイチオシの髪型。
美容師さんにあなたのクセの状態を見極めてもらい「セットが楽な髪型にしてください」とお願いしてみましょう。
ほんのりとニュアンスのあるショートボブは、直毛さんには真似できない可愛らしさがありますよ。
ボブ
いわゆる「くせ毛風パーマ」のような仕上がりのボブは、女性らしさをぐんとアップさせてくれます。
くせ毛を抑えるのではなく、逆に活かしてあげるカットをすることで、ふんわりとした印象の髪型を楽しむことができるでしょう。
ミディアム・ロング
波状毛さんが長めの髪型をするときには、中間~毛先をすきすぎないことが大事。
あまり上の方からすいてしまうと、髪表面に「アホ毛」のようなピョンピョンとした毛が目立つ恐れがあるので注意が必要です。
2.捻転毛(ねんてんもう)特徴
捻転毛(ねんてんもう)は、髪がねじれており手触りがゴワついたりザラついたりするのが特徴。
広がりやすく、傷んでいるように見えやすいくせ毛です。
髪表面のキューティクルが剥がれやすい特徴もあるため、髪内部の水分が逃げやすくパサつきが目立ちます。
捻転毛におすすめの髪型
「髪が広がって、頭が大きく見えるのをどうにかしたい」
「おしゃれな髪型にしたいけど、扱いにくい髪質だから諦めかけている…」
このようなお悩みを抱えている捻転毛さんは多いはず。
しかし、髪質に合ったヘアスタイルを作ってもらうことで、扱いやすさも印象も大きく変わりますよ。
ショート・ショートボブ
捻転毛さんの場合には、レイヤーを上手く入れてボリュームをコントロールすることが大事!
毛先はあまりすきすぎず、後頭部の上半分にボリューム感が残るようなカットをお願いしましょう。
ボブ
ボブの場合には「軽さはあるけど、見た目は重い」という状態を作ってもらうのがベストです。
表面の髪にレイヤーを入れすぎず、全体のバランスを見ながら毛量調整をしてもらってください。
女性らしい丸みを帯びたシルエットを目指すと良いでしょう。
ミディアム・ロング
毛先にある程度の重みを残して、カットしてもらうようにしましょう。
こうすることで、髪全体の重みにより「広がり」を抑える効果が期待できます。
広がったり膨らむからといって、中間あたりからザクザクと梳いてしまう美容師さんもいますが、オーダー時にしっかりと「毛先は重めにお願いします」と伝えておくのがオススメです。
3.縮毛(しゅくもう)特徴
髪の1本1本が縮れているのが、縮毛の特徴。黒人さんに多いくせ毛タイプです。
乾いているときはもちろんのこと、濡れていてもチリチリとしています。
髪質はどちらかというと、柔らかいことが多いため「縮毛矯正」を繰り返していると、髪にダメージが出やすいので注意しましょう。
ある日突然、ビビリ毛になってしまう恐れもあります。
縮毛におすすめの髪型
「チリチリの縮毛だと、縮毛矯正をかけないと髪型を楽しめないのかな?」
「長年縮毛矯正をかけてきたけど、髪のダメージも気になるし卒業したい」
こんな縮毛でお悩みの方におすすめの髪型をご紹介します。
ショート・ショートボブ
縮毛タイプのくせ毛さんには、ショートやショートボブがおすすめです。
毛先をすくのではなく、レイヤーをバランスよく入れて全体のシルエットを整えるカットをお願いしましょう。
仕上げには、保湿効果のあるヘアケア剤でのセットが必須となります。
ボブ
全体的にチリチリして広がりやすい縮毛さんがボブスタイルにする場合は、毛先を軽くしすぎないことが重要。
まとまりを良くしようとして、すきすぎてしまうと逆に広がりが悪化してしまう恐れがあります。
また「前髪を作りたい」という場合には、前髪やサイドだけに部分縮毛矯正をかけるのも良いでしょう。
ミディアム・ロング
強いくせ毛の縮毛タイプさんは「ウェットなスタイリングがしやすいカット」をお願いしましょう。
チリチリとした縮毛は、とても傷みやすい特徴があるため、長く伸ばすのが少々難しいのも事実。
また、根本から強いクセが出ているとボワボワと広がりやすくなってしまいます。
だからこそ、保湿ケア剤を使用してのセットが欠かせません。
ウェットスタイルが似合うような「細かいパーマをイメージした髪型」を作ってもらうと良いでしょう。
4.連珠毛(れんじゅもう)特徴
連珠毛(れんじゅもう)は、球が連なったようなボコボコの手触りが特徴。
日本人には少し珍しいタイプのくせ毛で、折れたり切れ毛を起こしやすいのでキレイに伸ばすのが難しいです。
絡まりやすいからといって無理なブラッシングを行うと、髪の細い部分からブチブチ切れやすいため注意しましょう。
連珠毛におすすめの髪型
「切れ毛がすごくて、髪を伸ばせない」
「少しでも髪をキレイに見せるヘアスタイルを知りたい」
こんな連珠毛さんへおすすめの髪型をご紹介します。
ショート・ショートボブ
髪が傷んで見えやすい連珠毛タイプのくせ毛さんは、短めのショートがおすすめ。
独特なクセがある分、トップや後頭部にボリュームを出しやすく、頭の形をキレイに見せることができます。
引っ張るようなブローも必要ないので、毎日のセットによって髪にダメージを与える心配もありませんね。
ボブ
連珠毛さんのボブは、ボリューム感を活かしたシルエットを目指すのがベスト。
ふんわりとした、若々しい印象のボブを作ることができます。
ただし、髪の表面をすきすぎるとツヤがなく傷んで見えやすいため、表面の髪は長めに残してあげた方が良いでしょう。
ミディアム・ロング
連珠毛の方は、髪がもろい特徴があるため、スーパーロングは避けましょう。
ミディアム~セミロングくらいの長さまでにとどめておくことをオススメします。
このとき、トップの髪は長めに残すことが大事です。
短いレイヤーを入れてしまうと、かえって広がりが目立つ「まとまりの悪いシルエット」になってしまうため注意しましょうね。
知らないと損!くせ毛を美髪に導くヘアケア

あんなに髪がまとまるのは美容師さんがセットしたからじゃないの?

ここまでにご紹介したお客様にはブローやセットは一切行っていないんです。
すべて、くせ毛に合ったヘアケア製品を使っただけ!
スタイリングに労力や時間をかけなくても、まとまりとツヤのある髪型を作ることは可能なのです。
ここからは、くせ毛さんにとって最も重要といえる「ヘアケア法」についてご紹介!
正しいヘアケアを続けることで、あなたが今抱いているお悩みを改善することができますよ。
気を付けてほしいNGヘアケアの注意点や、おすすめの成分も解説していくので、ぜひ読み進めてくださいね。
美容室編
美容院の施術によって、髪質やくせ毛を悪化させているケースも少なくありません。

もし間違った施術をしていたら、もう手遅れってこと?

まだ間に合うので、次回から美容院で注意してほしい点を解説していきますね。
トリートメント・髪質改善
美容院のメニューで当たり前のようにオススメされることが多い「トリートメント」や「髪質改善」ですが、これらは実際に髪の傷みを治すことはできません。
実際に、サロントリートメントの持ちはおよそ2~3日程度。
髪にコーティングをするのでどうしてもシャンプーする度に手触りは落ちていきますよね。
結婚式や大切な予定がある日など「今日1日だけでもキレイに見せることができれば」などという目的ならOK。
美容室のトリートメント・髪質改善の注意
「でも、トリートメントや髪質改善をすれば、髪の傷みを治せるって美容師さんから言われたけど?」と思ったあなた。
実は、常識のように思われている「トリートメント・髪質改善で髪が蘇る」というのは、美容院の裏事情が大きく関わっているのです…。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧くださいね。
カラー(白髪染め)やパーマ
- カラーはリタッチ(根本染め)に変えるべき
→その理由は、毎回全体カラーをしていると髪内部の構造が乱れ、スカスカ状態になってしまうため。
ダメージはもちろんのこと、クセも目立ちやすくなるので注意しましょう。
- 明るさは7トーン以下をオーダーすること
→ヘアケア重視なら色持ちを優先しましょう。
明るすぎるカラーは、髪が傷んだように見えやすく、ツヤも感じられなくなってしまいます。
少し伸びたとしても、7トーン以下であれば「プリン状態」があまり目立ちません。
頻繁にカラーをする必要もなくなり、髪への負担を軽減することができます。
- パーマは同じ箇所にかけない
→「パーマがダレてしまったから、再度かけなおす」なんて方も多いかもしれません。
しかし、同じ箇所にパーマをかけるのは、髪のダメージが大きすぎます。
繰り返すごとに、失敗してチリチリになるリスクが高まってしまうんですよね。
髪質が猫っ毛の方は、そもそもパーマがかかりにくい特徴があります。
何度かけても、髪が傷んでいくだけなので、パーマではなく「コテを使ったセット」を覚えるべきです。
美容師さんに正しい巻き方を教わるのがオススメ!
ちなみに、僕のお客様には「130℃以下で細かく取る」ということをお伝えしています。
また、動画で検索して巻き方を学ぶこともできるので、ぜひ挑戦してみてください。
- ストレートパーマ
ストレートパーマは、そもそも「パーマ」を落とすための施術です。
そのため、くせ毛を伸ばすために受けても意味がありません。
その効果は持っても3日程度。
正直、くせ毛にストレートパーマは「髪を傷ませるだけの施術」といえるでしょう。
もし「髪を真っ直ぐにしたい」と思っているのであれば、ストレートパーマではなく縮毛矯正を選ぶべきです。
とはいえ、縮毛矯正もかなり強い施術なのでリスクがあることを覚えておいてくださいね。
ヘアカットオーダーの注意
- 毛量を減らしたいからといって、すきすぎはNG
- レイヤー(段)の入れすぎに注意
レイヤーについては、まったく入れないのも重くなってしまうのでオススメはできません。
ところが、レイヤーを入れすぎると光が乱反射し、髪表面のツヤが出にくくなるデメリットがあるので注意しましょう。
ホームケア編
くせ毛さんにとって最も重要なのは、ヘアケアアイテムの選び方。
そして、正しい髪のお手入れ方法です。
くせ毛は、直毛とは異なる「特別なケア」が必要だと、くせ毛専門美容師の僕は確信しています。
なぜくせ毛用のケアが必要なのか
くせ毛さんの場合、毛根の形状が直毛さんとは異なります。
毛穴自体がゆがんでいるため、そこから生えてくる髪もうねってしまうんですね。
髪の断面を見たときには、直毛はキレイな円形。しかし、くせ毛は楕円形をしているのも特徴的です。
また、髪の毛の90パーセントを占めている「コルテックス」の性質も違います。
コルテックスは、以下の2種類に分けられます。
- 水分を含みにくく湿気に強い「P(パラ)コルテックス」
- 水分を含みやすく湿気に弱い「O(オルソ)コルテックス」
Pコルテックスは膨張しにくく、Oコルテックスは膨張しやすい性質を持っています。
ストンとした直毛の場合には、これらのコルテックスが均等に配置されていますが、くせ毛の場合には不規則に並んでいるため「うねり」や「広がり」が目立ってしまうのです。
このように直毛とくせ毛では形状、性質が違うため「特別なケア」が必要というわけなんですね。
シャンプー&トリートメントの選び方
シャンプーとトリートメントを選ぶ際には、成分にこだわることが何よりも大事。
決して、広告や謳い文句だけに騙されてはいけません。
どんな中身なのか、成分表記をしっかり確認することも必要となってきます。
以下で、選んではいけない特徴やおすすめの成分名も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
くせ毛さんが選んではいけないシャンプーの特徴
まずは、くせ毛さんが選ぶべきはないシャンプーをお伝えします。
必ずチェックしておいてくださいね!
- オールインワンシャンプー
「シャンプーもトリートメントもこれ1本でOK」といった製品は、おすすめできません。
なぜなら、シャンプーとトリートメントは本来、別々の役割があるからです。
洗顔料と化粧水を混ぜて使ったからといって、洗顔後のスキンケアが不必要になるわけないですよね?
それと同じことです。
- 石鹸シャンプー
髪のキューティクルの特性として、弱酸性で閉じてアルカリ性で開くというものがあります。
石鹸は、まさにアルカリ性の洗浄剤です。
そのため、石鹸シャンプーをするごとにキューティクルが開いてしまい、内部のケラチンにまで大きなダメージを与えてしまいます。
くせ毛さんが選んではいけないトリートメントの特徴
くせ毛さんにおすすめ!シャンプー特徴
シャンプーには「洗う・洗浄」という役割、そしてトリートメントは「補修・保護」
それぞれに明確な目的があります。
くせ毛さんの場合には、髪表面のキューティクルが剥がれやすい方が多いため、程よい洗浄力を持ちながらも優しく洗い上げてくれるものを選びましょう。
シャンプーおすすめ成分
- ヘマチン
- ケラチン
- ココイルグルタミン酸
- ヤシ油脂肪酸系成分
- 加水分解コンキオリン
くせ毛さんにおすすめ!トリートメント特徴
トリートメントおすすめ成分
- ヘマチン
- ケラチン
- コラーゲン
- ホホバオイル
- シルク
ヘマチンには、傷んだ髪やスカスカのくせ毛を補修する効果があります。
スタイリング剤の選び方
くせ毛におすすめのヘアワックス特徴
クリームやバームタイプがおすすめです。
しっかりと保湿成分が含まれているものを選びましょう。
湿気や汗から髪を守るため、くせ毛特有のうねりやチリつきを抑える働きが期待できます。
ワックス成分のおすすめ
保湿できる天然のオイルが配合されているもの、お肌のことを考えられたものがおすすめです。
- ホホバオイル
- アルガンオイル
- ワセリン
- バオバブオイル
など。
これらの保湿成分が含まれているワックスを選びましょう。

いかがでしょうか?「自分のくせ毛タイプ」と「おすすめの髪型」がわかりましたか?
美容師×くせ毛悩みから生まれたヘアケア製品
僕自身も小さい頃からくせ毛で悩み、美容師になりました。
それからくせ毛のお客様を、たくさん担当させていただき「こんなヘアケア製品を作って欲しい」という生の声をもとに試作を開始。
「少しでも多くのお客様に使っていただきたい」という想いと、「安心して毎日のヘアケアを行ってほしい」という願いを込めています。
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